PayPayでチャージするときに、10000円がおすすめと表示されています。
しかしながら、その理由までは書かれていいません。ソフトバンクまとめて支払いの手数料が関係しているという情報がよく出てきますが、本当にそうでしょうか?
この記事では、PayPayチャージおすすめ1万円の真相に迫ります。
PayPayチャージで「10000円 おすすめ」の理由
ソフトバンクまとめて支払い手数料が理由ではなかった
一部のユーザーは、ソフトバンク・ワイモバイルの「まとめて支払い」による手数料が関係していると考えるかもしれません。
確かに、2023年9月1日以降、毎月2回目以降のチャージには2.5%の手数料が発生するようになりました。
しかし、実際にはこの手数料が導入される前から「10,000円 おすすめ」が表示されていました。このことから、手数料の影響ではないと考えられます。
PayPayのビジネスモデルから考える
PayPayの収益はお店から受け取る決済手数料から生まれます。
つまりPayPayの利用者が増えれば増えるほど、収益もアップする仕組みです。
では、ユーザーは実際にどのくらい利用しているのでしょうか?多くのユーザーがチャージする金額は1万円以下であることが多いです。
PayPayの実際の月額利用額
PayPayの月額利用額はある利用調査によると、「平均値は17,091円、中央値は10,000円」という結果が出ています。
中央値でみると、おすすめの金額である10,000円は毎月使う程度の金額であるということが分かります。
(参考)【スマホ決済利用調査】1,000人に聞いた1番利用しているスマホ決済サービスは?(まねーぶ調べ)
スマホ決済の1回あたりのチャージ金額
「スマホ決済サービスのチャージ金額」は、1回あたり平均が「3,857円」との結果が出ています。
PayPayは、現状の平均的な利用額を考慮し、ユーザーにとってキリが良く、心理的な抵抗が少ない1万円をおすすめ額に設定していると考えられます。
これは、より多くのユーザーにPayPayを使ってもらうための戦略と言えるでしょう。
(参考)キャッシュレス決済に関する意識・実態を調査 – PayPay銀行
10,000円おすすめはアンカリング効果活用した利用促進策だった
アンカリング効果は、最初に提示された情報が基準となり、その後の判断に影響を与えるという心理現象です。
PayPayのチャージ画面で1万円という金額が表示されることで、ユーザーはそれを基準として自身のチャージ額を無意識に調整する可能性があります。
例えば、2,000円チャージしようと考えていたユーザーが、「10,000円 おすすめ」という表示を見たとします。その結果、5,000円や10,000円など、より多い金額でチャージする可能性が高まることが予想されます。
これはPayPayによっては利用を促進し、収益を向上させるための手軽な施策の1つとなるでしょう。