風林火山(ふうりんかざん)は、戦国時代の武将・武田信玄の旗指物(軍旗)に記された言葉です。
もともとは、古代中国の兵法書である『孫子』の「軍争編第七」に記されていた内容から引用されています。
本記事では軍争編第七からメインとなる部分の全文を紹介します。
武田信玄の「風林火山」の全文
風林火山の全文です。
其疾如風(そのはやきこと風のごとく)
其徐如林(そのしずかなること林のごとく)
侵掠如火(しんりゃくすること火のごとく)
不動如山(動かざること山のごとく)
難知如陰(知りがたきこと陰のごとく)
動如雷霆(動くこと雷霆のごとく)
掠郷分衆(郷をかすめて衆をわかち)
廓地分利(地をひろめて利をわかち)
懸權而動(懸をかけて動く)
意味は、以下のとおりです。
風のようにすばやく動き、林のように静かに構え、火のように激しく攻め、山のようにどっしりと構える。
自分たちの戦略は暗闇のように知られないようにし、兵を動かすときは雷のように激しくなければならない。
敵の陣地を奪う時は人々をうまく分散させ、土地を広げるためには利益を与え、自分と敵の状況を天秤にかけ行動の機会を待つことが重要である。
風林火山は、戦争だけでなく、ビジネスや日常生活など、さまざまな場面で応用できる言葉です。
状況に応じて臨機応変に対応し、成功を収めるために、この言葉を心に留めてみてはいかがでしょうか。