「cc」と「ml」は、どちらも体積の単位です。しかし、よく似た単位なので、違いや使い分けがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では次のような点について説明します。
- ccとmlは同じ量かどうか
- ccとmlの成り立ちの違い
- ccとmlの標準単位としての扱いの違いや利用シーンの違い
1ccと1mlは同じ?
ccとmlは、どちらも体積の単位です。1ccは1mlと同じ量を表します。
1cc = 1ml = 1立法センチメートル
ccは「cubic centimeter」の略で、立方センチメートルを表します。1cmの立方体の体積が1ccです。mlは「milliliter」の略で、1000分の1リットルを表します。1リットルは1000cm3なので、1mlは1cm3と等しいことになります。つまり、ccとmlは、どちらも1cm3を表す単位です。
ccとmlの成り立ちの違い
ccとmlは同じ体積ですが、成り立ちが違います。
ccは立方センチメートル(1cm×1cm×1cm)の体積を表します。mlは1リットルの1000分の1のことです。
ccとは
体積の単位で立方センチメートルです(1cc=1㎤)。ccは立方センチメートル(cubic centimetre)の略です。
定義:辺の長さが1cmの立方体の体積
mlとは
体積の単位で1リットルの1000分の1です。
定義:辺の長さが10cmの立方体の体積(=1リットル)の1000分の1
標準単位としてのccとmlの違い
国際単位系(SI単位)では、体積の単位は立法メートルが基本とされています。そのため、mlは非SI単位ですが、SI併用単位としてSI単位との併用が認められています。
なお、立方メートルを1000分の1としたのがリットルです。そのリットルをさらに1000分の1にしたのがmlです。
ccは、SI単位でもSI併用単位でも認められていません。
日本の計量法での扱い
日本の計量法における「cc」の扱いです。
「cc」を体積の単位である立方センチメートルを表す英語(cubic centimeter)の記号として使用しているのであれば、取引や証明に利用できます(立方センチメートルは体積を表す法定計量単位であるので)。
しかし、立方センチメートルについて、その標準となるべき単位記号は、㎤と定めている(計量単位規則)ため、㎤を使用するのが望ましいとのことです。
ccとmlのよく使われるシーンの違い
ccとmlではよく使われるシーンも違います。
日本での使用状況としては、mlの方が一般的に使用されています。自動車のエンジンの排気量や、医療の分野などで、ccが使用されることがあります。
ccがよく使われるシーン
ccは、主に以下のシーンで使用されています。
- 車やバイクの排気量
- 医療用語(血液量、体液量など)
- 料理や製菓(材料の量)
ただし最近では医療用語や料理でもmlがよく使われています(ccは00と見間違えるからという説もあり)
mlがよく使われるシーン
mlは、主に以下のシーンで使用されています。
- 飲料の量
- 調味料の量
- 化粧品や洗剤の量
まとめると、1ccは1mlであり、どちらも同じ容積を表しています。ccとmlの違いは、その成り立ちや標準単位、よく使われるシーンの違いです。