「クレジットカードの限度額、月が変わったらリセットされるんだよね?」 「締め日を過ぎたから、もう限度額は元に戻ってるはず…」
もしあなたがこのように考えているなら、その認識は大きな誤解かもしれません!
クレジットカードの利用限度額がいつ、どのように回復(リセット)するのかを正しく理解していないと、「使いたい時にカードが使えない!」という困った状況に陥る可能性があります。
この記事を読めば、以下のことがわかります!
- 限度額が回復するタイミング
- 支払い方法別(一回払い/分割/リボ)の回復ルールの違い
- 限度額を早く回復させる方法(繰り上げ返済)
もう限度額のリセットタイミングで悩む必要はありません。この記事を読んで、クレジットカードをより賢く、計画的に使いこなしましょう!
クレジットカードの限度額が回復するタイミングはいつ?
限度額リセット(利用可能額の回復)は支払日が基準
限度額は支払ったタイミングでリセットされます。
最短で支払日当日にリセットされます。支払い日から数営業日後にリセットされるケースもあります。
支払日はクレジットカード会社によっても異なりますので、利用しているカードの支払日を確認するようにしましょう。
利用から限度額リセットまでの流れ
限度額のリセットについて理解するために、まず基本的な用語と考え方をおさえましょう。
利用可能額 = 利用限度額 – 利用残高(まだ支払っていない金額)
- 利用限度額:
あなたがそのクレジットカードで利用できる上限金額(例:50万円)。
カード会社があなたの信用情報に基づいて設定します。 - 利用可能額:
現時点で、あなたが実際にあといくら使えるかの金額。
(例:利用限度額50万円のうち、20万円使ったら利用可能額は30万円)。
そして、限度額のリセットとは、「利用可能額が回復すること」を指します。 この回復は、あなたがカード会社に利用代金を支払うことで、その支払った金額分だけ利用残高が減り、結果として利用可能額が増えるという仕組みで行われます。
- Step1カード利用前
- 利用限度額: 50万円
- 利用残高: 0円
- 利用可能額: 50万円
- Step220万円のショッピング利用後
- 利用限度額: 50万円
- 利用残高: 20万円
- 利用可能額: 30万円 (←利用した分だけ減る)
- Step3支払日に20万円が口座から引き落とし(支払い完了)
- 利用限度額: 50万円
- 利用残高: 0円 (←支払った分だけ減る)
- 利用可能額: 50万円 (←支払った分だけ回復!)
このように、支払いが完了して初めて、その金額分だけ利用可能額が回復(リセット)されるのです。締め日はあくまで「この期間の利用分をこの日に集計して請求しますよ」という日に過ぎず、限度額の回復とは直接関係ありません。
支払い方法で回復の仕方はこう違う
限度額の回復は、あなたが選択した支払い方法によってルールが異なります。ここも重要なポイントです。
分割払いやリボ払いを利用している場合、利用した金額全額分の枠がすぐに回復するわけではないことをしっかり理解しておきましょう。利用残高が残っている限り、その分だけ利用可能額は少なくなったままになります。
支払い方法 | リセットされるタイミング | 回復する金額 |
---|---|---|
1回払い | 支払日(引き落とし日) | 支払った全額分 |
分割払い | 各支払日 | 支払った元金分のみ |
リボ払い | 各支払日 | 支払った元金分のみ |
一回払い
支払日に、支払った利用額の全額分が利用可能額に反映され、回復します。最もシンプルで分かりやすい回復方法です。
分割払い
支払日ごとに、支払った金額のうち「元金充当分」だけが利用可能額として回復します。分割手数料分は回復の対象になりません。
リボ払い(リボルビング払い)
分割払いと同様に、毎月の支払日に支払った金額のうち「元金充当分」だけが利用可能額として回復します。リボ手数料分は回復対象外です。
リボ払いは毎月の支払額を一定にできますが、元金の返済ペースが遅くなりがちです。そのため、利用可能額の回復もゆっくりになり、利用残高がなかなか減らない(=利用可能額が回復しにくい)状況になることがあります。
クレジットカードの限度額リセットに関する誤解
クレジットカードの利用限度額(利用可能枠)は、
- 毎月1日にリセットされるわけではありません!
- 締め日を過ぎてもリセットされるわけではありません!
これは非常によくある誤解です。「月が変わったから」「締め日を過ぎたから」限度額が元通りになっているだろうと考えてカードを使おうとし、レジで使えずに慌ててしまう…というケースは後を絶ちません。
では、なぜこのような誤解が生まれるのでしょうか? おそらく、携帯電話料金のデータ通信量のリセット(多くは月ごと)や、給料日(月ごと)などのイメージから、「クレジットカードも月単位で区切られる」と思い込んでいる方が多いのかもしれません。
しかし、クレジットカードの限度額回復の仕組みは全く異なります。本当のリセットタイミングは、「あなたがカード会社に利用代金を支払ったとき」なのです。
ピンチ!限度額を早く回復させたい時の「繰り上げ返済」
「支払日まで待てない!すぐに利用可能額を回復させたい!」 「限度額ギリギリまで使ってしまって、次の支払いが来る前にカードを使いたい」
こんな時には、「繰り上げ返済(早期返済)」という方法があります。
繰り上げ返済とは、次回の支払日よりも前に、カード会社に利用代金の一部または全額を支払うことです。
- メリット:
- 支払いがカード会社に確認され次第、その金額分だけ利用可能額が早く回復する。
- リボ払いや分割払いの場合、支払う予定だった手数料を節約できる場合がある。
- デメリット:
- カード会社所定の手続きが必要(電話連絡、指定口座への振込など)。
- 振込手数料などがかかる場合がある。
- カード会社によっては対応していない場合や、手続き方法が限定されている場合がある。
繰り上げ返済を希望する場合は、まずご自身のカード会社のWebサイトを確認するか、サポートデスクに電話して、手続き方法や条件(申込期限、支払い方法、手数料の有無など)を確認しましょう。
限度額リセットに関するその他の注意点
最後に、限度額リセットに関して注意しておきたい点をまとめます。
- 支払い遅延・延滞は絶対NG: 支払日に口座残高が不足していて引き落としができなかった場合、利用可能額はリセットされません。それだけでなく、遅延損害金が発生したり、カードの利用が停止されたり、信用情報に傷がついたりする可能性があります。支払日と金額は必ず事前に確認し、口座残高を準備しておきましょう。
- 回復するのは「利用可能額」: 支払いで回復するのは、あくまで「利用可能額」です。「利用限度額」そのものが増えるわけではありません。限度額自体を上げたい場合は、別途「増枠申請」が必要です。
まとめ:賢いカード利用のために理解すべきこと
クレジットカードの限度額リセットについて、正しく理解いただけたでしょうか?
これらの仕組みをしっかり理解し、ご自身のカードの「締め日」と「支払日」、そして現在の「利用可能額」を常に把握しておくことが、クレジットカードを安全かつ計画的に利用するための鍵となります。
ぜひ、この機会にご自身のカードの会員サイトにログインして、利用状況を確認してみてくださいね!