ウォーキングやダイエットに興味がある方なら、「2万歩」という目標を耳にしたことがあるでしょう。
でも、2万歩って実際どのくらいの距離なのでしょうか?
今回は、2万歩の距離やそれに関連する情報を詳しく解説していきます。
2万歩の距離は何キロ?かかる時間は?
2万歩の距離
2万歩の距離は、おおよそ14km~16kmです。ただし、この距離は個人の歩幅によって多少変動します。
- 男性(平均身長171cm):約15.5km
- 女性(平均身長158cm):約14km
身長別2万歩の距離
一般的に、1歩の歩幅は身長の45%~50%程度と言われています。自分の歩幅を知りたい場合は、身長に0.45~0.5をかけてみてください。
- 男性の歩幅(平均身長171cm):約77cm
- 女性の歩幅(平均身長158cm):約71cm
身長別2万歩の計算式は以下のようになります。
歩行距離 (km) = 身長 (cm) * 0.45 (歩幅) * 20,000 (歩数) / 100,000 (cm/km)
身長160cmの人の場合、2万歩歩いた場合の距離は14.4kmです。
歩行距離 = 160cm * 0.45 * 20,000 / 100,000 = 14.4km
2万歩を歩くのにかかる時間
2万歩を歩くのにかかる時間は、おおよそ225分(3時間45分)です。
ただし、ウォーキングの1分あたりの歩数は、歩く速度によって異なります。
一般的な目安
- ゆっくりとしたペース:60~80歩/分(2万歩の時間は250分〜330分)
- 普通のペース:80~100歩/分(2万歩の時間は200分〜250分)
- 早歩き:100~120歩/分(2万歩の時間は170分〜200分)
厚生労働省の目安
厚生労働省は、1,000歩を約10分で歩くことを推奨しています。これは、1分あたり約100歩のペースに相当します。
1,000歩は約10分の歩行で得られる歩数であり、距離としては600〜700mに相当する。
身体活動・運動|厚生労働省
2万歩の消費カロリー
2万歩を歩いた際の消費カロリーは、平均して600kcal前後です。
ただし、個人の体重や歩く速度によって変わります。
歩数から消費カロリーを計算する方法
歩数から消費カロリーを計算するには、以下のステップで行います。
- 歩数を距離に変換:
- 1歩の距離は、個人差や歩幅によって異なりますが、一般的に0.7~0.8メートルとされています。
- 例:2万歩の場合、距離は約14~16キロメートル (20,000歩 × 0.7~0.8m/歩)
- 距離を時間に変換:
- 歩行速度は人によって異なりますが、普通の歩行速度は時速4.0km程度です。
- 例:時速4.0kmで14km歩く場合、3.75時間 (14km ÷ 4.0km/時)
- METsを決定:
- METsは運動の強度を表す単位で、歩行の場合は以下のようになります。
- 普通の歩行 (時速4km): 3METs
- 速歩き (時速4.8km): 3.5METs
- さらに速いペース(時速5.6km): 4.3METs
(参考)改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』
- METsは運動の強度を表す単位で、歩行の場合は以下のようになります。
- 消費カロリーを計算:
- 以下の計算式を使用します。
- 消費カロリー (kcal) = METs × 時間 (h) × 体重 (kg) × 1.05
- 以下の計算式を使用します。
計算例:体重60kgの人が2万歩を普通の速度で歩いた場合
- 歩数を距離に変換: 2万歩 ≒ 15km
- 距離を時間に変換: 時速4.0kmで15km = 3.75時間
- METsを決定: 普通の歩行なので3METs
- 消費カロリーを計算: 3 METs × 3.75 時間 × 60 kg × 1.05 ≒ 708 kcal
(参考)ウォーキングの消費カロリーの計算 – 高精度計算サイト
活動量計があればウォーキングの効果を簡単に確認ることができます。
2万歩は歩きすぎ?メリットとデメリット
2万歩は歩きすぎ?
一般的に、健康のために1日8,000歩の歩行が推奨されていますが、2万歩はそれを大きく上回ります。
2万歩歩くことは、体重減少や体力向上に効果的である一方、膝や足首への負担が大きくなり、怪我のリスクも高まります。
また、令和元年の「国民健康・栄養調査」によると、男性の平均歩数は6,793歩、女性の平均歩数は5,832歩です。それと比較すると、明らかに多いと言えます。
(参考)令和元年国民健康・栄養調査報告 P168
ただし、ダイエットや健康増進を目的とする場合は、適切な目標になる可能性があります。
メリットとデメリット
メリット
デメリット
実際に2万歩を歩いてみて(体験談)
US Women’s Healthライターのエイプリル・ルーブは、スマートウォッチを活用して毎日2万歩を目標に歩いてみた結果、以下のような変化がありました。
- よく寝られる:毎日2万歩を達成することで、深い睡眠が得られた。
- 生産性の向上:体力がつき、日中の活動が効率的になった。
- 体重減少:1週間で数キロの体重減少が見られた。
- ストレス解消:歩くことで精神的なリフレッシュができた。
- 筋力増強:特に下半身の筋力が向上した。
マーク金井は毎日2万歩を歩き続けることで、血糖値やA1-Cの数値が正常値に戻り、体重も減少しました。さらに、体力がつき、日常生活での疲労感が軽減されました。
(参考)超私的な考察 毎日休まず「約2万歩」歩き続けて分ったこととは!?
まとめ
2万歩は約14~16kmの距離で、3時間45分ほどかかります。
600~700kcal前後のカロリーを消費できる一方で、体への負担も大きいです。健康状態や体力に応じて、適切な目標を設定することが大切です。
まずは1万歩から始めて、徐々に歩数を増やしていくのがおすすめです。
東京都保健医療局では「目標歩数」から探す|トーキョーウォーキングマップを公開しています。
ウォーキングを始める際は、自分のペースで無理なく続けることが重要です。健康的な生活習慣の一部として、楽しみながら取り入れていきましょう。
(参考情報)